俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)
「私、別れないから」
『優衣… 』
「嫌がらせなんか平気!!それより、あたしから優斗が離れて行く方がよっぽど怖いよ… 」
起きてたのか…
うつ伏せのまま話し続ける優衣。
「あたしの事を思ってくれてるのなら、好きなら別れないで、ずっと傍に居て… 」
優衣は
ゆっくりと顔を上げ
真剣な顔で俺を見る。
『側に… 』
無言で頷く優衣の目には
溢れんばかりの涙が溜まっていて
「……。」
俺は何も言わず
優衣を優しく抱き締めた。
「お願い優斗、離れないで… 」
『……。』
なぁ優衣
俺がお前を守るとか
簡単に言えないけど
そんな俺でも
俺なりの守り方が
きっとあるよな?
好きな女が泣く所なんて
もう絶対見たくねえから。
「優斗、ずっとずっと大好きだよ…」
正直えみには会いたくない
… でも逃げてもられない。
結局、優衣には
元カノの事を何も打ち明けず
3日後
えみに言われた店まで行く事にした。