俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)
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3日後の夕方…
「いらっしゃ-い」
音楽がガンガン鳴り響き
煙草の煙りが充満している薄暗い店内。
『木下えみ居る?』
店内を見回した俺は
店員らしさ男にえみの事を聞く。
「あ~えみなら、奥」
奥の部屋では
カウンターのテーブルに
えみが友達と座っていた。
「優斗久しぶりー♪」
『用件は?』
「は?久々に会ったんだから久しぶりーとか…えみに挨拶はない訳?」
何が挨拶だ、ふざけんな。
俺はえみの問いかけを無視しただ睨みつける
「何怖い顔してんのー?」
くすくす笑うえみは携帯を取り出し
突然どこかに電話し始める。
「もしもーし?」
「…で?」
「ふーん」
「あ~今ね」
携帯片手に機嫌良く話すえみを
俺は無言で見つめる。
「もうすぐ来るって」
電話を切ったえみの訳の解らない言葉に
俺は、ただ眉間にしわを寄せる。
『あ゙ぁ?』
「優斗には着いて来て貰うから」
行き先も告げられず
俺はえみに連れられ店の外へ…