俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


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「おい… 」



誰かが呼んでる。



「優斗しっかりしろ!!」



『痛… 』



「優斗!!!」



名前を呼ばれ
目を開けた俺は見覚えのある部屋に居た。



『… 章司?』



ここ


章司の家じゃね-かよ
何で俺が章司の家に?



て、事は


さっき聞こえた章司の声は
幻覚じゃなかったんだな。



「酷い怪我やから寝とき… 」



『何でお前が…』



「電話出えへんし… おかしいと思って探したら派手にやられてたから。優斗、何があった?」



章司はバンドメンバーの
1人で俺にとって1番仲の良い友達。



『別に、酷い怪我ってただの打撲だけ…』



「えみが原因なんだろ?」



章司は少し言い辛そうにえみの名前を出す。



『会ったのか』



「お前が殴られてた時えみも居たから…」



『今日の事、絶対誰にも言うなよ!?勿論優衣にも…』



何かを察したのか
章司は俺の言葉に無言で頷いた。

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