俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


俺は通夜に出席出来ず自分の家にいた。



優衣が死んだのを
認めたくない半面



俺が優衣を殺したようなもの



そんな俺が通夜に出るなんて
優衣の両親は絶対許してくれないだろう



そう思うと通夜に出席出来ずに居た。



「…出…こい 」



「小上…斗… 」



閉め切っているカーテンの
向こう側から微かに声が聞こえる。



聞き取りづらいが窓の外で誰かが叫んでる
てか、今… 俺の名前呼んでなかった?



俺はカーテンを開け
窓から顔を覗かせる。



「優斗、そんな所で何してんねん!!」



『章司… 』



マンションの入り口で
叫んでいた犯人は章司



「通夜… 始まるぞ!!」



『… 行かねえ』



「は?お前が来るの… 優衣ちゃん絶対待ってるで… なあ、優斗!!!」



『… 行ける訳ねえだろ 』



「今日行かなかったら絶対今日の事… 永遠に後悔するで」



『後悔か… 』



「お前の女なんやろ… 途中で見捨てず最後までちゃんと見届けてやれや!!優衣ちゃんの親が何やねん!親に何言われようと1番重要なんは優斗、お前が優衣ちゃんを思う気持ちと優衣ちゃん自身の気持ちやろ!?」



『……。』



「優衣ちゃん、事故する寸前までずっとお前の事探してたんや。今もずっと優斗の事、待ってるんやで…」

< 70 / 115 >

この作品をシェア

pagetop