俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


翌日の葬儀も終わり家に帰った俺は



机の上で放置状態だった携帯を
充電器に差して電源を入れる…



電源を入れるのは
優衣に電話しようとして充電切れ以来。



あの時は
連絡するのに慌てて着信歴を見なかった。



『23件…!?』



沢山入っている着信歴…



8件は



章司やその他の友達
後の着信は優衣から



優衣からの着信なんて何週間ぶりだろう



『……。』



優衣からの着信やメールに俺は
全く気付かなかった。



" 何処に居るの?"



" 行かないで!"



" お願い、出て… "



留守電に入る優衣の声が懐かしく感じながら
1件1件優衣からのメッセージを聞く。



「優斗待ってて、今すぐ行くから!!あ、ごめん優…」



1番最後の留守電



『優衣…!?』



優衣の声が突然途切れたと思うと
電話越しで大きな車の衝突音が聞こえた。

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