俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


「… なら何かあったら直ぐ電話して来いよ?また様子見に来るから」



開店前に来てくれた琢磨さんを見送った後



腹が減った俺はそのまま
徒歩圏内の近所のコンビニへ向かう。



『……。』



コンビニへ行くまでの途中



道行く人はちらほら振り返り俺の姿を見る。



そりゃそうだよな
髪はボサボサで服はスーツのまま



… 飯も食わず、何日風呂入ってないんだ俺?



こんな格好誰がどうみても
普通じゃねえよな



コンビニに付いた俺は



とりあえず


弁当や食えそうな物を
適当にカゴへと入れる。



「優斗… 」



呼ばれて振り返るとえみが立っていた



「優斗、ごめんなさい。まさかあの子が死ぬなんて… 」



俺はえみの謝る言葉を
無視しレジへ向かった。

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