俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)
「小上…」
聞く耳持たない俺に対し顔をしかめ
授業を再開する古屋。
起こされて目が冴えた俺は
ボーッと授業を聞いていた。
授業が終わり腹が減る昼休み
「購買行くけどお前も付き合えよ!」
『あー今日はパス…』
友達は広く浅く
恋愛経験は人より豊富だが
どれも短期間で終わる。
告られて
その場任せの感情で
なんとなく付き合う
本当の恋がどうかもなんて解らない
ただただ何となく毎日を過ごすだけ。
気が乗らず友達の誘いを断った俺は
そのまま教室を後にした。
「優斗帰るん?」
『ん、早退する』
この時の俺は
早退した事がきっかけで
君に出会うなんて思いもしなかった。