俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)
残像記


翌日…



俺は優衣に会いに行こうと
小さな花束を持ちある場所へ向かう…



" 浅倉家 "



そう書かれた墓前の前に花を供える。



『優衣、遅くなってごめんな…』



こんな冷たい石の中に
彼女が眠っているなんて



未だに信じられない、信じたくない…
俺は軽く目を瞑りそっと手を合わせた。



『……。』



暫く無言で手を合わせた俺は
ゆっくりと目を開ける。











優衣…


お前と出会えて本当に良かった
お前を愛せて、本当に良かった










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「こんにちは」



突然、背後から聞こえた声に振り返ると



「お参りですか?」



立って居たのは優しく微笑む坊主。

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