シンデレラの王子は。

とか言いながらも、しっかり腕は組んでいた。
てか、さっき目合ったよね?
「私、もしかして邪魔だったかなぁ?」
「邪魔じゃねーよ!!」
「そっか、よかった♪」
そのあと、君が小声で言ったのしっかり聞こえてた。
「-----邪魔じゃねーけど……もう少しこのままで……」
なんて、聞き逃すはずないんだからっ。
「じゃ、帰ろっか♪」
ルンルンと彼に言ったよね。
「おぅ」
「うーちゃん、バイバーイ」
高橋くんをかっさらっていくあいあい。
アタシはこの時、あいあいの正体を割れてしまったガラスの破片ぐらいだけ、気付いていたのかもしれない。
今思えば、高橋くんを見る瞳はすごく優しかったのに、アタシに向ける視線は恐かった。
見せつけるように腕を組んだり、あからさまにブリッ子して、アタシに敵対心剥き出しだった気もする。
けど、友達だからそんなハズはないと、アノ時陽気に手を振った。
そのあとは架嗄と合流して、空未も連れてファミレスにて夕飯。
空未はずっと『太るー!!』って嘆いてたけど、しっかりパフェまで食べていた。その時ばかりは、食欲がわく方がアタシは羨ましかったよ。
小さいシャーベットしか受け付けなかったからさ。
今日はいろいろありすぎて…。

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