シンデレラの王子は。
空未はアタシのことそっとしておいてくれたから、それが嬉しかった。
連休明けの1日目はキツイ。起きれない!!だって、ちょー眠いんですもの。起き上がるまでが一苦労。
そんな1日も、友達と話したり、バカやったりしてると、あっという間に終わってしまう。
そしてまた夕方になる。おきまりの時間帯に毎日通うアノ公園で、君に会う。
今日は何があって、どうでこうで面白かったとか、気まずかったとか、ウケたとかね。
でもやっぱ最後は……『高橋くんのバスケはかっこいい』って話になる。
それで高橋くんは『俺様はなにをやってもかっこいいんだよ!!』なんて、本気か冗談半分か解らない表情をして言うから、はいはいって流したりツッコミ入れたりする。
そうやってアタシの時間は刻々と刻まれていく。
今日もいつもの時間が来たから、公園に行ったんだ。
いつも通り彼はゴールと対面している。
「よっ!」
「うん」
ブランコに座る。
何がある訳でもないし、話すネタがあるわけでもないけど、来ちゃうんだよね。
「そいえば、この前の全国大会あったじゃん?」
アタシはコクッと頷く。