シンデレラの王子は。
空未がいきなり歩みを止めるから、アタシも歩くのを止めて、俯いていた顔を起こし、びっくりして何処かを見る空未に気付き、目線の先を追う。
「噂をすればすぎる」
向こうもアタシ達に気付いたようで、呆然と見合っていた。
「……先生。」
人通りの多い道に立ち止まる人。アタシ達と先生の間を人が通ったとしても、見えてるのは世界で一人の結城先生だけだった。
「羽海。くぅ、帰るね。
ちゃんと想ってること言うんだよ」
「あっ、ちょっと。」
空未はアタシに向かって拳を突きだして、先に帰ってしまった。空気読めすぎて困るね。
先生との距離が狭くなる。お互いに徐々に近付いていくの。
気持ちに滑車がかかって、どんどん速くなる脈拍。
会いたくて仕方なかった。
先生がどう想ってるかは解らないけど、ううん、むしろ解りたくない。でも、近付いて、触れてみたくなる。
「その制服、受かったんだ」
「うん」
頭をポンポンとされた。
少しビクッてしてしまったけど、バレてないかな。
頭をポンポンするのは、挨拶みたいなものだった。
「噂をすればすぎる」
向こうもアタシ達に気付いたようで、呆然と見合っていた。
「……先生。」
人通りの多い道に立ち止まる人。アタシ達と先生の間を人が通ったとしても、見えてるのは世界で一人の結城先生だけだった。
「羽海。くぅ、帰るね。
ちゃんと想ってること言うんだよ」
「あっ、ちょっと。」
空未はアタシに向かって拳を突きだして、先に帰ってしまった。空気読めすぎて困るね。
先生との距離が狭くなる。お互いに徐々に近付いていくの。
気持ちに滑車がかかって、どんどん速くなる脈拍。
会いたくて仕方なかった。
先生がどう想ってるかは解らないけど、ううん、むしろ解りたくない。でも、近付いて、触れてみたくなる。
「その制服、受かったんだ」
「うん」
頭をポンポンとされた。
少しビクッてしてしまったけど、バレてないかな。
頭をポンポンするのは、挨拶みたいなものだった。