シンデレラの王子は。

夕飯を作り始める空未に、結城先生の話をした。
「結城先生が結婚?!!」
「そうなの」
「つか、最悪じゃん」
「うん」
「でも、くぅはそれでよかったと思うよ。羽海も言いたいこと言えたし、水ぶちまけてやったし、悪いけどくぅ的には羽海があんなヤツから解放されて嬉しいし、先生が選んだのが羽海じゃなくてよかったよ。だって、くぅの羽海、盗られたくないもん!!!!」
嬉しいこといってくれる。さすがだてに幼稚園から一緒にいないね。
「くーみぃー」
「うーみぃー」
空未がわざわざキッチンから来て、ギューって抱き合った。
だって大好きなんですもの♪レズ疑惑(笑)
「辛かったら、くぅの胸で泣きなさい」
頭を撫でられ、小さい子になった気分だった。
「そーします。」
うわーって空未に身体を預けて泣いた。
「前の男なんか忘れて、新しい恋を捜しなさいっ!」
「了解しました。……けど、アタシ、空未みたいにモテないから。。。」
新しい恋なんか、そう簡単に転がってるもんじゃないよ。今までだってそうだった。それに、先生のこと、ちゃんと割り切れたわけじゃないし。
「ばかだなぁ、羽海は可愛いんだからね!!」
失恋した友達に言う言葉の定番。

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