シンデレラの王子は。
…何かが違う気がして、しょうがない。
てか、今のは何だったのか心の整理がつかない。余りにも刹那のことだったから。
とりあえず帰ろう。
…アタシ、なんか忘れてない?……携帯置きっぱだ。。。
また、3Aの前通るの。溜め息を吐きながらペンケースをひろい、鞄に仕舞う。それを肩にかけて教室出ようとすると、三浦先輩がいた。
「お捜し物は、こちらですか?」
アタシの携帯を左手に持っている先輩。
「そうです、ありがとうございます!」
受け取ろうとするとアタシが届かないようにする。
「ちゅーしてくれたら返してあげる♪」
「そんなこと出来ませんよ」
「じゃ、不意討ちだったらしてくれる?」
「しません」
おいおい。また、防衛本能暴走か?
急に腕を掴まれる。
「ちょっとくらい靡いてくれたっていいのに」
実は心の中はめちゃめちゃ靡いちゃってるんですよ。
「携帯返してください」
「そんな生意気言ってると、ヤっちゃうよ?神谷羽海ちゃん」
三浦先輩がこんなこと言うの?
「今の女飽きたから、新しいの捜してたんだよ。そしたらいーの発見したのに断固拒否的な、1回もヤらないで逃すのは惜しいから、1回ヤらせろ」
教室の机の上に押し付けられて、首筋を舐められる。