海の恋人~人魚姫×最強総長~ 【下完】


「何で…解んねえんだよ…、無理矢理、解らせてやろうか?…俺が、お前の事…嫌いだってこと、顔も見たくねえって事…?」


「…良いですよ。海斗さんなら良い…です。」


「後悔するんじゃねえぞ…」



そう言うと、海斗さんは泣きそうな顔をしながら私の服に手をかける。


怖い?

そう、今聞かれたら、怖いに決まっている。


でも…もう、逃げられない、逃げたくない。


ちゃんと、向き合って気持ちを伝えるんだ。



「…っ、怖がれよ。」


「…、怖くなんか…ない…です。」



そう言った割に、私の目から雫が零れる。

< 68 / 146 >

この作品をシェア

pagetop