いじわるな後輩くん×ツンデレな先輩


「でもまぁ、理恵が諦めわるいの一番よく知ってるけど」

彩は小さいころから仲良しだから、

きっと、誰よりもあたしを知っているんだろうな。


「諦め悪い…よね」

「そう、それが理恵のいいところ‼」

「ありがとう」

彩はニコッと顔を向けて

男子の方から転がってきたボールを拾い

力強く投げた。


「よしッ、あたしが後輩君の所に行く‼」

「へッ!?」

「そして、理由を聞いてくる‼

 だから

 理恵は悲しそうな顔しない‼」

「彩…ッ」


だから彩の事が大好き。

信頼できて、頼りになって。





3時間目の授業の終了を告げる合図が鳴り

片づけを終えた私達は

体育館を出た。
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