いじわるな後輩くん×ツンデレな先輩
嬉しかった。その話を聞くまでは。
「俺にずっと嘘ついてるよね」
「へ…っ?」
間抜けな声が口からでた。いい話を期待していたから。
「な、なに言ってんのそうちゃん…嘘なんてつくわけ…」
「七海、今までこうやって付き合ってて楽しかった?」
なぜ急にそんな話をするのかわかんなかった。
横を通り過ぎる人が楽しそうに笑いあってる。でも私達にその笑顔はない。
「楽しいよ、そうちゃん。ねぇ、急にどうしたの…」
「俺、気づいてたよ」
「だ、だから…嘘なんてついたことな…」
「もう付き合ってらんねぇんだけど」
別れ話だと気付くのにそう時間はかからなかった。
「…ここじゃあれだから、あそこに移動しようか」
わたしの指定した方へ無言であるいた。
小さな公園のベンチに2人で座った。
「そうちゃん…」
「何で今まで嘘ついてた?」