恋愛談義!
誰にも私の心を自由になんかさせない。
それが恋に勝つルール。
打ちひしがれた鈴川さんから距離を取り、バッグを胸に抱えた。
もしまた触ってきそうになったら、このバッグで殴ってやろうと思って。
けれど育ちのいいボンボン鈴川さんは、そんな無礼な真似もせず、私を捨てられた子犬のような目で見つめてくる。
「先輩のこと……ずっと尊敬していたのに……失礼します」
ぺこりと頭を下げて、私はアパートのエントランスへと飛び込む。
このあとどう出るかは、鈴川さん次第だけれど。
きっと彼はこの土日で彼女に別れを告げ
そして私のところにやってくる。
酔った勢いではないのだと、証明するために。