恋愛談義!
私はにやりと笑いながら、固くて殻がむけなかったピスタチオを御堂の手の中に押し込む。
「そうしたらきっと、幸せな結婚が出来るわ」
「――」
私の言葉に、御堂は何も言わず、ピスタチオを剥き、雛鳥に餌を与える親鳥のように、食べさせてくれた。
彼の瞳が憂いに輝いている。
「――御堂?」
「困りました」
「何がよ。もしかして今更、私のこと結婚したいくらい好きとか言わないよね?」
100パーセントありえないと分かっているから出た冗談に、御堂は苦笑する。
「それはありません。残念ながら」
「だよね」