恋愛談義!
女が二人以上集まれば人の悪口で盛り上がるのは世の常。
いくらヒソヒソされたところで、どうでもいい人間からどう思われようがどうでもいいのだ。
行きずりの人にまで好かれようなんて思わなければ、人生は非常に生きやすくなる。
ニッコリと微笑み会釈すると、気まずそうに目を逸らす彼女たち。
そして私の極上の微笑みを自分あてだと勘違いした、イートインスペースの男性社員がカリカリした表情から相好を崩す様から
しまった、面倒なことにならなければいいけど、と思いつつ目を逸らす。
「関西圏は問題外じゃなかったのかよ」
戻ってきた井上礼央に、後ろからささやかれた。
「あら、お帰りなさい」
変なところを見られてしまった。