恋愛談義!

私のことを好きだと言うのならわからないでもないけど

井上礼央は、私をそういう目で見ていない。


たいていの男がやるように、私の洋服を脱がせたところなんて、一度も想像もしたことなさそうなのよね。


女として見られていないのは私の魅力とは関係ない、と思う。


恋人がいるか、まぁ、とにかく私がまったくタイプじゃないんだろう。


あばたもえくぼ。

たで食う虫も好き好き。


誰もが美人だと認める私でも、誰にとってもタイプの女になるとは限らない。


だからこの世界は平凡な恋人同士で溢れ返っているのだ。




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