恋愛談義!
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そして大イタリア展は、なんの問題もなく、初日を終えた。
目の回る忙しさの中、井上礼央は、少し先を読んで動くから、すごく楽だった。
なるほど、いつもは独りでバタバタと動いているけれど、こうやって誰かと一緒に動けばまた、改善の余地が見えてくるってわけだ。
嫌がらせのために私の出張についてきた井上礼央を憎たらしく思っていたけれど
それはそれ、これはこれ。
勉強になったと思わなければ。
そして無事、ボナペティートの予算は達成。
会社に、売上や明細、商品の入荷要請の電話を終えて、二人でデパートを出る。
「私のこと、あれこれ言える?」