恋愛談義!
例の小娘たちだけじゃなく、ブースのあちこちの女性陣、百貨店の従業員にすら、井上礼央はモテモテだった。
大きな紙袋にあちこちから頂戴した食料をつめて歩く井上礼央に、からかうような視線を向けると
「俺、昔から女の人に構われる性質でね。無意識なんだけど」
と、上から目線で言われてしまった。
「無意識ね……」
「青木サンとは違うってこと」
「あなた、いちいち人の神経逆なでないと会話もできないわけ?」
「それはお互い様でしょ」
「――そうね」
井上礼央のひょうひょうとした横顔を見たら、私にしては珍しく、むかむかと腹が立ってきた。