恋愛談義!

は?


覚えてない?



歩く速度を緩めて、井上礼央の顔を見上げる。



「いつのこと?」

「まぁ、覚えてないのも当然かもしれないけど」



井上礼央は私の視線に気づいているはずなのに

こちらを向かない。



「――だから、いつ?」



胸の奥がざわりと音を立てる。


嫌な予感がする。



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