恋愛談義!
「どうしたんだよ急に。悪酔いでもした?」
毒々しいネオンの明かり。
逆光になって井上礼央の表情がわからない。
「ううん。大丈夫よ。元々極度の貧血もちだから」
「ふぅん……」
井上礼央は信じているような、いないような
そんな曖昧な返事をしたあと
「もう、大丈夫だから」
彼につかまれた腕を振りほどこうとした私の腕を引き寄せる。
「――覚えてないんだなぁ、やっぱり。なんか俺泣きそう」
「え?」
「人の人生変えるようなことしておいて。女ってこえー」