恋愛談義!
明かりの下であらわになった井上礼央は、その声とは裏腹に、驚くほどしれっとした表情を浮かべていた。
なぜだろう。
もっと傷ついていると思っていた。(何にかはわからない)
ホッとしつつも、それでも、彼の手は私の肩をしっかりとつかんでいることには変わらない。
「ねぇ……いい加減、離さないと……」
「ん?」
「痛い目に合うわよ?」
私の言葉に、井上礼央は目を丸くする。
その瞬間、思いっきり彼のつま先をヒールで踏んでやった。
「いってええ!!!!!」