恋愛談義!
彼の後姿を見送りながら
私はもう一度井上礼央の言葉を思い出していた。
『人の人生変えるようなことしておいて。女ってこえー』
私が井上礼央に何をした?
小説や映画なら、過去振った男(女)が、洗練された姿で生まれ変わり、振った女(男)の前に現れ、復讐を誓う、なんてあるけれど。
『井上礼央』という男を振った覚えはない。
もちろん振った男、全員覚えているわけではないけれど
(『おまえは今までに食ったパンの枚数をおぼえているのか?』ってディオ様もおっしゃってたわ)
あいつなら、絶対に、なにかしら私の記憶に残っているはずだ。
「――まさか」