…TRIANGLE…


 部屋に入ると南側からの風が通路を抜けて、北側のドアから出て行く。


「いらっしゃい高校生。コーラ冷えてるよ」


 仕事帰りのまま姿で、彩さんはにこりともせずに冷たい態度でそう言うと、お得意のパスタをざっと沸騰した鍋に投げ込んだ。


 気にせずに俺はうんと彼女に甘える。料理中なのに後ろから抱きついたり、わざと耳を噛んだり。

「やめて、暑いから離れて」と言われても、気にしない。



 
「彩さん、俺たちセフレなんでしょ? やらせてよ」


 服の上から形のいい胸を鷲掴みにする。


 高校生にセフレなんて美味しい単語使っちゃだめだ。美味しすぎて目眩がしそうなくらい興奮する言葉だ。


 ある意味、付き合おうと言われるよりも、俺は嬉しい。


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