…TRIANGLE…
「ハハハ、別に本気で数えなくていいよ」
美咲は「そうだね」と笑った。隼斗なら、「ふざけんな」って怒ったと思う。
「すごい爪してるな? こんなのつけてて邪魔じゃないか?」
美咲の手を掴むと、気になるコテコテの爪に触ってみた。光る石がはりついていて、何のためにこんなことしてるのかわからないけど、邪魔そうだな……と思った。
「な……ナツくん……? これ、ジェルネイルって言って、私のお姉ちゃんがネイリストだから、やってもらったの……穂香も一緒に……」
マジマジと見てると、美咲の顔が真っ赤になっていた。こっちまで伝染しそうなくらい赤い。
「あ、わりー……」
「ううん。大丈夫……ナツくんが見てくれて嬉しい」