…TRIANGLE…


「……うん」


 穂香は、首を縦にふった。それが俺と穂香の新しい関係の始まりだ。








──────「マジで?」

「マジだよ」


 ナツに俺たちが付き合うことを報告すると、目を丸くさせた。


「オマエ、一人の女と付き合えるのかよ? しかも、穂香?」


「そっちの、マジで? かよ!」


 俺は幼なじみであり、学校でも断トツに可愛い穂香を落とした「マジで?」かと思ったぜ。


 ナツは、顔がいいのに性格がかなりのマイペースだ。

 親父さんもお袋さんもかなり良い人なのに、 兄貴が性格極悪なのでナツは生まれた時から苛められてきたから鈍感なんだ。

 ナツは鈍感に成らざるをえなかったんだ(と、俺が勝手に予想している)。


 でも、本当は友達思いで仲間を大事にしている奴だ。


 落ち込んでいる時は不器用な声をかけてくれて、困ってる時は必ず助けてくれる。




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