…TRIANGLE…
おずおずとスリッパを履く。廊下の先にある部屋で、彼女は素早くパソコンの電源を入れ俺の携帯で電話をかけた。
仕事って、本当だったんだ……
変な期待していたわけじゃないけど、少し安堵した。
「お待たせしました。伊藤です。申し訳ございません。先程の件ですが……」
電話をかけながら、俺にジェスチャーでソファーに座れと合図する。
真っ白な皮張りのソファーにガラスのテーブル。 テーブルの下には、ピンクの大きなハートのラグが敷いてある。
なんなんだ……この人、大人なのにピンクとか好きなんだな……見てはいけないものを見てしまった感覚。
居心地が悪くて、小さくなってソファーに座る。
パソコンを操作しながら、電話をする必死な横顔。
下着すげぇ……透けてる。ピンクだし……
彼女から視線をそらす。部屋を見渡す。ピンクと白で統一された部屋に目眩がした。