…TRIANGLE…

 
 彼女は携帯で会話を続けながら部屋を移動する。 肩にタオルをかけて来たと思ったら、俺にもタオルを投げてよこす。


 タオルで顔を拭くとすごく良い香りがした。

 彼女はさらに奥の部屋に消えた。



 どれくらい待たされたのか、五分くらいだったかもしれないけど長く感じた。しばらくすると、着替えを済ませた彼女が現れた。


 さっきまでの服装とは違い、ラフなワンピースに下ろしていた髪も、適当に後ろでまとめてある。



「はい、携帯。ありがとう。ビールでいい?」


 彼女は冷蔵庫を開ける。


「あっ……あの!」


「あっ? 高校生ってビール飲めないんだっけ? 可哀想だね。じゃ、コーラでいい?」


「……っ、はい」


 彼女は缶コーラと氷を入れたグラス。それからお洒落な箱にはいったカラフルなチーズをテーブルに並べた。


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