…TRIANGLE…


「アイスご馳走さまでした……」

 
 雨はまだやまないのか?


 食器を片付けて、窓辺から空を睨みつける。



「泊まっていっちゃえば?」



「とっ?」


 泊まり!?


 お姉さんは腹を抱えて笑い転げた。


「アハハハ! その反応最高!」


「じょ、冗談ですよね? 酔ってません?」


「ははは、酔ってないよ。明日休みだから、朝ごはんも食べていけば いいじゃん!」


 いいじゃん! って?

 よくないだろ? お姉さん!

 見ず知らずの男子高校生泊めたら危険なのわかってんのか?



「嫌なら今すぐ帰ってもいいし。タクシー代くらい出すよ。さあ、どうする? 君に選択権があるんだよ」


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