…TRIANGLE…

 だけど、閉じていたガラスの自動ドアは俺の目の前で開く。


「入って……部屋覚えてるでしょ?」


「は……はい!」



 やった……また俺と会ってくれる気があるらしい!

 浮き足立つ思いでマンションに入る。


 何だろう、この感覚。心が軽くなる。馬鹿みたいだ俺。馬鹿なんだ俺。

 ちょっといい思いさせてもらったからって、こんなに舞い上がってる。




 部屋のチャイムを鳴らす。直ぐに扉が開く。


 寝起きなのか、疲れたような顔をした彼女が顔を出した。



「…………君に選択させてあげる。今日部屋に来ても、この前みたいな事はしないよ? それでもいいの?」


「はい」


 即答した。


「さっき言ったじゃないですか、会いたかっただけだって」





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