…TRIANGLE…

「起きてください。何か食べて、薬飲んだほうがいい」



「……ん、おつかいできたんだ……」


 すげー子供扱いだな。


「コンビニのですけど、ケーキも買ってきましたよ。イチゴのってるやつ」



「よく出来ました……」


 俺はヨシヨシと頭を撫でられた。子供じゃないな。犬だな俺は……ポジションはペットだ。


「冷蔵庫に入れておきますから、俺はこれで帰ります。ゆっくり休んでください」


 頭を撫でる手が一瞬強張る。そんな気がした。


「そうだね。助かったよ……ありがとう」



 この表情にこの前もやられたんだ。


 不思議な魅力だと思ってたけど、彼女自身が自然と人を求めているのかもな。


「明日、また様子見に来ます」

  
 案の定、ちょっと嬉しそうな顔をした。可笑しい程にわかりやすいのに 「来なくていいから」と、口は素直じゃない。



「来ますよ。部活終わったら電話しますからね」




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