…TRIANGLE…


 もう誰も私の話なんて聞いてなかった。


 ブランドものでも何でもない子供じみたバッグを持つと、逃げるようにファーストフード店を出た。



 走って走って、家の近くのコンビニまで来た。


 汗が頬を伝う。火照った頬を拭って呼吸を整える。



 皆友達だから、状態言って笑ってるだけだもん。真剣に受け止めちゃダメだ。冗談だもん。


 バッグから携帯を出す。隼斗かナツくんからの履歴ばかりの携帯。

 ちょっと迷って、隼斗のボタンをプッシュした。




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