メイド in Trouble!!!
―――――
「……はぁ」
無駄に緊迫した夕食も無事に終わり、あたしはキッチンで後片付けをしていた。
なんでよりにもよってクソ王子と色ぼけ魔神と援交少年と生活しなきゃいけないんだ。なんでこんな展開になってんの。ホントに、あたしが何かした?
「はぁぁぁ……」
再度深いため息をついた、そのとき。
「ん?」
「うわっ」
いきなり目の前に現れた顔に、思わず飛び退く。
あたしの顔を覗き込んだのは、葉流さんだった。このひと、無口だし、気配がないからすごく怖いんですけど。
「なんか変?」
あたしの顔を、葉流さんが心配そうに覗き込む。っていっても相変わらず無表情で、心配してくれてるのかもよくわからないんだけども。
「いや、ちょっといろいろありすぎて…」
「そっか」
あっさりとそれだけ口にする葉流さん。なんというか、心配してくれる割に淡白ですね。ええ。
「いくつか注意しておかないと」
葉流さんがボソリとつぶやく。
「これ、部屋の鍵。誰かに貸してって言われても、誰にも渡すな。それから、寝るときと、着替えの時は、ちゃんと鍵を掛けて」
「はあ。家の戸締まりはしっかりしますけど…」
初めて長文をしゃべった葉流さんに若干感動しつつも、鍵を受け取るあたし。
そうね、こんな豪邸だもの。高い調度品とか、それこそ現金とか盗まれたら大変だしなぁ。
「そうじゃない。あんたの部屋に、ってこと」
「あたしの部屋に?」
「後々わかる」
それだけ言い残すと、葉流さんはキッチンを去っていく。
「……はぁ」
無駄に緊迫した夕食も無事に終わり、あたしはキッチンで後片付けをしていた。
なんでよりにもよってクソ王子と色ぼけ魔神と援交少年と生活しなきゃいけないんだ。なんでこんな展開になってんの。ホントに、あたしが何かした?
「はぁぁぁ……」
再度深いため息をついた、そのとき。
「ん?」
「うわっ」
いきなり目の前に現れた顔に、思わず飛び退く。
あたしの顔を覗き込んだのは、葉流さんだった。このひと、無口だし、気配がないからすごく怖いんですけど。
「なんか変?」
あたしの顔を、葉流さんが心配そうに覗き込む。っていっても相変わらず無表情で、心配してくれてるのかもよくわからないんだけども。
「いや、ちょっといろいろありすぎて…」
「そっか」
あっさりとそれだけ口にする葉流さん。なんというか、心配してくれる割に淡白ですね。ええ。
「いくつか注意しておかないと」
葉流さんがボソリとつぶやく。
「これ、部屋の鍵。誰かに貸してって言われても、誰にも渡すな。それから、寝るときと、着替えの時は、ちゃんと鍵を掛けて」
「はあ。家の戸締まりはしっかりしますけど…」
初めて長文をしゃべった葉流さんに若干感動しつつも、鍵を受け取るあたし。
そうね、こんな豪邸だもの。高い調度品とか、それこそ現金とか盗まれたら大変だしなぁ。
「そうじゃない。あんたの部屋に、ってこと」
「あたしの部屋に?」
「後々わかる」
それだけ言い残すと、葉流さんはキッチンを去っていく。