メイド in Trouble!!!
やっとの思いで学校までたどり着いたあたしは、別れを惜しんで抱きつこうとする亜紀さんをなんとか引きはがして、なんとか自分の教室までやってきた。
こんなに登校時間が長いと感じたのは、生まれて初めてだよ…。
「お、おはよう…サチ」
「あんた…、顔死んでる」
引きつった笑顔で答えるサチ。
そりゃそーだよ。朝からあれだけ甲高い女の声を聞き続けてたら、そりゃ顔も死ぬわ。
「どーゆーこと?今学校中、あんたが王子様たちと一緒に登校してきたって話題で騒然としてるわよ?」
「どーゆーことも何も、一緒に登校させられた」
「はぁ?」
「昨日言ってたバイト先が…神宮寺家だった」
「はぁぁ?!マジで?嘘でしょ?」
「嘘ならどんなに嬉しいか…」
そう言いながらあたしは机に伏せる。もう体を支える気力すら残ってない。
「うわ。ラッキーじゃん。ファンの女の子たちなら、泣いて喜ぶよ?」
泣いて喜ぶなら、いくらでも代わってあげたい。あたしは、別の意味で泣きたいよ…
机に突っ伏したまま、ふと廊下を見やると。
「おい、あいつだろ?」
「亜紀先輩の新しいセフレ?」
「違うわよ、玲央さまの女…って聞いた」
「え、まさか二股?」
廊下の外には、男女学年問わず、黒山の人だかり。それぞれがあたしの事を指さし、口々に噂する。
「そんなに可愛くもないじゃんねー」
「幼児体型だし」
「よっぽどアッチのテクがすごいんだって」
…お前ら、聞こえてるから。
人の事…幼児体型言うな!!気にしてるんだから!
あの兄弟と一緒に登校してきたからって、なんなの、
この騒ぎは。
てか、テクって何よ、テクって。
あたしは処女だっつーの。声を大にして、言いたい。
でも、言えない。だって処女だし。
始業のチャイムが鳴るまで、あたしは見世物状態で机に突っ伏すしか、なかった。
こんなに登校時間が長いと感じたのは、生まれて初めてだよ…。
「お、おはよう…サチ」
「あんた…、顔死んでる」
引きつった笑顔で答えるサチ。
そりゃそーだよ。朝からあれだけ甲高い女の声を聞き続けてたら、そりゃ顔も死ぬわ。
「どーゆーこと?今学校中、あんたが王子様たちと一緒に登校してきたって話題で騒然としてるわよ?」
「どーゆーことも何も、一緒に登校させられた」
「はぁ?」
「昨日言ってたバイト先が…神宮寺家だった」
「はぁぁ?!マジで?嘘でしょ?」
「嘘ならどんなに嬉しいか…」
そう言いながらあたしは机に伏せる。もう体を支える気力すら残ってない。
「うわ。ラッキーじゃん。ファンの女の子たちなら、泣いて喜ぶよ?」
泣いて喜ぶなら、いくらでも代わってあげたい。あたしは、別の意味で泣きたいよ…
机に突っ伏したまま、ふと廊下を見やると。
「おい、あいつだろ?」
「亜紀先輩の新しいセフレ?」
「違うわよ、玲央さまの女…って聞いた」
「え、まさか二股?」
廊下の外には、男女学年問わず、黒山の人だかり。それぞれがあたしの事を指さし、口々に噂する。
「そんなに可愛くもないじゃんねー」
「幼児体型だし」
「よっぽどアッチのテクがすごいんだって」
…お前ら、聞こえてるから。
人の事…幼児体型言うな!!気にしてるんだから!
あの兄弟と一緒に登校してきたからって、なんなの、
この騒ぎは。
てか、テクって何よ、テクって。
あたしは処女だっつーの。声を大にして、言いたい。
でも、言えない。だって処女だし。
始業のチャイムが鳴るまで、あたしは見世物状態で机に突っ伏すしか、なかった。