猫とボク。
 そんなこんなで、秋はタマが捕まえてくる虫と散々格闘したり。
 サンマを焼く匂いにつられてお隣さんのお庭を勝手に覗くタマを捕まえたり。

 気が付いたらタマの毛がふっかふかの冬毛にかわっていた。
 これがまた、手触りが良くて、気持ちがいい。
 ぬくぬくして、ぽかぽかして。
「これはいいね!」
 毛布がわりに朝晩布団に引っ張り込んでいたら。
「オレ、湯タンポじゃないもん!」
 ヘソを曲げられてしまい。
「当分、アゲハの部屋には、こないからねっ」
 ぷんぷん怒って出ていってしまった。
 失敗失敗。
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