猫とボク。
ひとしきり笑い終わったタテハが、妙にまじめな顔でボクを見た。
「アゲハも、彼氏作ったらいいんだよ」
「春だから?」
「そ、春だから」
苦笑するボクに向かって。
そう満面の笑みを浮かべられてもねぇ……。
「髪も伸ばして、お洒落もすればいいのよ」
「いいんだよ、ボクは。Tシャツとジーンズで」
「それならそれでいいんだけど」
お洒落なTシャツとか、ジーンズとか。
アクセントになるベルトや小物を買うのよ、と、タテハが笑う。
「それに、猫に先越されて、悔しくないの?」
腰に両手をあてて、首をかしげるしぐさは、母さんそっくり。
「え?」
「タマだってラブラブ全開できるのに、アンタに出来ないはずはない!」
どういう理屈、ソレ!
だいたい、今は猫の発情期……いやいや、恋の季節だからタマだってああなんでしょ?
「関係ないの! 今度はあのバカ猫が嫉妬するくらい、いい男を連れてくるのよ! わかった?」
「アゲハも、彼氏作ったらいいんだよ」
「春だから?」
「そ、春だから」
苦笑するボクに向かって。
そう満面の笑みを浮かべられてもねぇ……。
「髪も伸ばして、お洒落もすればいいのよ」
「いいんだよ、ボクは。Tシャツとジーンズで」
「それならそれでいいんだけど」
お洒落なTシャツとか、ジーンズとか。
アクセントになるベルトや小物を買うのよ、と、タテハが笑う。
「それに、猫に先越されて、悔しくないの?」
腰に両手をあてて、首をかしげるしぐさは、母さんそっくり。
「え?」
「タマだってラブラブ全開できるのに、アンタに出来ないはずはない!」
どういう理屈、ソレ!
だいたい、今は猫の発情期……いやいや、恋の季節だからタマだってああなんでしょ?
「関係ないの! 今度はあのバカ猫が嫉妬するくらい、いい男を連れてくるのよ! わかった?」