あしたの。
違いますけどね。
とハッキリ言おうと口を開くと同時に扉が開く音がした。
「女の子押し倒してる〜」
こ、この声は先生!?山部先生!?
「邪魔しないでよ〜」
邪魔?…ふざけんな?
調子乗るのもいい加減にしなよ
ぷっちーん☆
海月ちゃん、キレちゃった〜!
「しゃしゃるのも。…いい加減にしとけ?」
「は?」
間抜けな声が男の口から聞こえた、気がした。
その時にはもう、私は男の上にのっていた。
「女だからって見くびると、痛い目みますよ?」
「海月、やるう〜」
ヒュ〜♪先生が口笛を吹く。
「柔道でもやってたの?」
「スポーツは私の十八番ですから?」
どうだこの勘違い男?
ドヤ顔で言ってやるぞ!
「名前は?」
「……え。知らないの?」
ちょっと落ち着くところから
まず始めようか、ね?
なにその“知ってて当然”的な
その顔…?むかつく!
「俺は3年の柳田 亜樹(ヤナギダ アキ)だけど」
はっ!! 私、知ってるわ
“アッキー先輩”
そんな愛称だった気がする。
まあ名前だけだけど。
あ、女好きってことも知ってるよ?
はあ、なんか疲れた…。解放してあげるよ。
一応先輩だしね?