あしたの。



「海月ちゃんの事、お気に入り?」



ヘラヘラしながら聞く“アッキー先輩”


“海月ちゃん”…?

先輩だからって気安く呼ばないでください


“アッキー先輩”を横目に見ながら
乱れた制服を正す。



「海月は大事な生徒、ただ特別のね」



山部先生ー!!

大好きですよーー!


幸せの心情を邪魔するように
ピピピピピ 携帯が鳴り響く。


その携帯の持ち主は“アッキー先輩”。



「弓李?…ん?…ばーか、お前だけだって。じゃ」




とりあえず。

女好きの噂は本当だったという事で。



「ってことで、俺帰りますー。また話そうね!海月ちゃん」

「いやです、先輩」

「そんなこと言わないで〜、会いに行くから」



最後に“アッキー先輩”は
私に気味の悪いウインクを
して出ていった。


気持ち悪い、本当っ、なんなの!?



「うるさ」

「……海月、体は大丈夫?」

「大丈夫です!」



そう、今日は最悪。
女の子の日と、ストレスが一気に。



ガララッ



「ちーっす!怪我しちゃいましたー!」



保健室に聞こえたのは
元気のありあまる大きな声。

誰か来た。
泣いてたなんて絶対に知られちゃ駄目。

スイッチいれなくちゃ!



「はい、座って〜」

「スライディングしたらー…」





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