あしたの。



へえー、格好いいなあ〜!
スライディングなんて、



「海月、書いといて」

「んー」



雑用を押し付けられるのはね
結構慣れっこでーすよ



「クラスと名前をお願いします」



慣れた手つきて記録カードと
ペンを片手に怪我人を見る。



「2-Aの熊井 涼(くまい りょう)」

「2-Aの熊井くん…。」



うん、聞いたことない(笑)

こんな人2年にいたっけ?えー?


ああ、この格好からすると
野球部なんだな、うん。



「原因はなんですか?」

「部活の時間にちょっと…」



へー、怪我するほどがんばったの?

格好いいじゃん!!



「…って、部活!?」

「いきなり何?」



今の時間、部活の時間!?

ってことは今の時間は放課後?



「私どんだけ寝てたの!?」


遅刻じゃん、部活!



「まさか、気付いてなかったの?」


呆れてるけど、山部先生。
そのまさかですよ、山部先生。

大会近いのに、やばいって…



「ぶ、ぶ、部活行ってきます!!」



顧問に殺されるー!!


慌てて記録カードとペンを置いて
保健室を飛び出す。



「ちょっと、」



そんな私を先生がひきとめる。


ななな、何?



「はいはい?」

「なんかあったらすぐ来なさいね?」

「っ、はーい!」



またなんかあったらさ、

今日みたく逃げてくるから!



「そんじゃっ!」



そう捨てぜりふを言い捨て、
荷物のある教室へ向かった。





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