捨てられない恋
◇
「じゃ、ゴミ捨てよろしくね?
ゴミネギシさんっ♪」
放課後。
掃除が終わった教室で、
一つのゴミ袋を投げつけられる
私。
見事に私の体に命中したゴミ袋は
ボスッと音を立てて床に落ちた。
「あはは~ゴミネギシとか
ウケるぅ」
「さすがエミ!
あだ名のセンスあるーっ!」
「えへへ、そぉかな?」
ゴミ袋を投げた女子とその取り巻きが
そんな会話をしながら出て行くと
クラスに残っていた他の生徒も
逃げるように教室を出ていった。