同じ場所なんだから普通に喋ればいいのに、って思うよね。


でもこの通り、あたし達正直だから普通に喋っちゃうと依頼人の怒り買うのよ。



それは困るでしょー?

一応商売としてやってるし。



あたし達、雇われの身だし。




「はぁ、じゃ分かりました。
護衛に水島 建檎をつけます。
行き帰りなど外出時には彼を呼んでください。
(まぁいないだろうけど、)犯人も突き止めさせます」



“俺かよ!!”



「建、来て」



“何で俺なんだよ…”とかなんとか言いながら嫌そうに歩いてくる建。


お前が1番仕事ないからだよ。




…態度分かりやす!


そんなに嫌そうな顔するなよ。皆嫌なんだよ。



「これが水島 建檎です」


「よろしくお願いします」



ペコっと頭を下げる遠山さん。


に比べまだ嫌そうな顔をしてる建。



「…建、この任務ちゃんとこなしたら稀羅(キラ)さんに好印象与えとくからさー、頑張ってよ」


「ちゃんとお守りしますよ」



遠山さんにニッコリ笑いかけてそう言う建。


…切り替え早いなー…



“お前稀羅さん使うなよ…”


「だってこうでもしないと建動かないしー」



「じゃあ、何かあったら連絡してください」


「はい。さようなら」


「建」


遠山さんに頭を下げた後、建を呼び、ちょんちょんと自分の耳に指をあてる。


無線機付けてけよという合図。



建は頷いてこっそり無線機を付けていった。



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