君は僕を好きになる。

小さな恋の蕾



「高城くん」

「………」

「高城くんてば」



次の日の放課後。

昨日みたいに2人で教室に残って日誌を書いていると、隣に座る平岡さんが僕を呼ぶ。


だけど昨日のことを思い出すとどうしたらいいのかわからなくて、未だに返事が出来なかったりしている。


「高城くんー」

「……」

「高城景くーん」

「……」

「チューしちゃうぞ」


何だって⁈

意味のわからないことを言い出す平岡さんにびっくりして振り向くと、平岡さんは僕をじっとみていた。


なんとなく居た堪れなくて目を逸らす。



「何で返事してくれないの」

「いや、だって…」

「メガネくんのくせに、意外と性格悪いのね」


メガネ関係ないです、平岡さん。
性格悪くしたつもりもないです。


頬杖をつきながら無表情でこっちをみてくる平岡さんが、今は怖い。



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