君は僕を好きになる。
「どうして僕なのって、高城くんは聞いたよね」
突然質問を投げかけられ、食べていたクッキーを小さく飲み込んだ。
「本当に、わからないの?」
その質問があまりにも難しかった。
どうして僕なの?
そう聞いたら平岡さんは言った。
高城くんが良かったの、って。
よくわからなくて、僕はただ単に1人の頼みやすそうな僕を選んだだけだと思っていたけど。
本当にわからないの?って言われても…。
まだ、裏があるってこと?
「きっと本が大好きな高城くんならすぐにわかるはずだよ」
「え?」
「そしたら、結末までも推理しちゃうかも」
じゃあね、と教室を出て行った平岡さんにまた置いていかれた。
ただ思ったことは
「…平岡さんって、やっぱ何考えてるのかわからない。」
無表情で話されると僕も困ると言うこと。