君は僕を好きになる。
「それは、高城くんの中に特別な感情があるってこと?」
「…え、…」
「友達よりも私を優先してくれたってことでいいんだよね?」
よくわからなくて一応頷くと、平岡さんは小さく微笑んだ。
僕の心臓が、射抜かれたようにキュッと締まった。
そこからジワジワと湧き上がってくる体温に、僕は少し焦った。
こんなことは初めてで、うるさく自分の中で騒ぐ心臓の音をどう抑えればいいのかわからなくて。
気づいたのは、この4日間で僕は平岡さんを見る目が変わったことだった。
普段、無表情の彼女はとても綺麗に笑うんだ。
普段、無口な彼女は正直で痛いとこもついてくるけど意外と喋るんだ。
彼女はこの数日で、僕の心をかき乱した。
僕、もっと平岡さんのこと知りたい。
たくさん話してみたい。
いろんな表情を見てみたい。