君は僕を好きになる。
日直の仕事内容ほとんど教えてんじゃん。
僕いらないじゃん。
何のために僕は必要とされたんだ?
「これを二枚重ねてホチキスで止めて1人50部作って。できたら職員室に持ってきてー」
気づけばあっという間に放課後になっていて、誰もいなくなった教室で平岡さんと向かいあってコツコツと担任に頼まれた仕事をしていた。
静かな空間にホチキスのパチンという音だけが響く。
お互い何も喋らないから、もくもくと手だけが動く。
だって、共通の会話なんてないし。
かといって何が好きとか聞くに聞けないし。
平岡さん相手に僕が図々しいことできない。
あー…気まずいよ。
誰か助けて。
つい朝までの僕はのんびりと過ごしていて読書を楽しんでいたのに。