としサバ
 葵が教室に帰って来たので、雫は立ち上がった。
 その時、葵の視線と激しくぶつかった。



 葵は鬼のような顔をしていた。
 雫も睨み付けた。



 葵は文句を言いたそうな気配だったが、雫は無視して、教室から出て行った。


 「何よ、鬼みたいな顔をして。あんたが悪いのよ」

 雫はぶつぶつ言いながら、職員室に向かった。

 礼をして職員室に入ると、雫は遠藤先生の所に歩んで行った。


 「先生、いいでしょうか」
 「あっ、今野さん、待っていたのよ。そこに座って」


 隣の席が空いていたので、遠藤先生は雫に座るように勧めた。


 「ありがとうございます。実は、先生、お話というのは・・・」


 そこで、遠藤先生は雫の話を遮った。



 

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