としサバ
 「いい気持ちね。深ちゃん、これから、どうする。私のうちで飲み直す」

 
 女将が色っぽい目をした。


 「いいの」


 「そのつもりだったのでしょう」
 「何か、悪いなあ」


 「約束だから、いいわよ」
 「本当に」


 「前の時も、嘘じゃ、なかったのよ。じゃ、タクシー呼ぶわね」


 二人はタクシーに乗って、女将の家に向かった。
 女将の家は、阪神福島駅のすぐ近くにあった。


 「近くてご免ね。お釣りは、とっておいて」


 タクシーを降りると、二人は女将が住むマンションに入った。
 エレベーターで7階へ。



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